公務員制度の欠陥で日本はダメになっている

日本の公務員制度にはとても問題が多いです。

その最たるものが「人事異動」です。

 

通常、公務員は3年ごとに部署異動しますが、この異動先は本人のそれまでの経験や資質等は基本的にあまり考慮されません。なので全くの素人分野の行政担当者となるのです。

にも関わらず担当者となった4月1日その日から、必要な民間への指導や問い合わせに対応しなくてはなりません。これでは行政サービスの質はいつまでたっても向上せず、めんどうな案件は3年間見て見ぬ振りをして後任に投げることになります。

その後任も当然ながら前任のそのような心理を理解しているので、問題を放置したことについて責めることはあまりしないのです。

 

最近、児童相談所の対応が批判されていますが、もちろん児童相談所の職員も素人です。

児童相談や虐待について何の知識もない一般事務職員の一異動先でしかなく、3年耐えればまたどこか無関係の部署に異動します。

 

報道では「児童福祉司」を増員するとのことですが、この「児童福祉司」は、たまたま児童相談所に着任した職員が自動的に取得する身分なので、別にそういう肩書だからといって児童に関する専門家というわけではありません。

正直、児童相談所の担当になった素人職員は大変気の毒と言わざるを得ないでしょう。

 

クールビズに関連して、エアコンの設定温度を28度とすることについて、特段の根拠はないと環境省の担当者が明言しましたが、まあ役所なんてこんなものなのです。

こんな適当な決定に日本中が従うのですから、世の中の薄っぺらさには恐れすら感じます。

 

このあらゆる分野にわたる素人行政ですが、当の公務員はこれを「宿命である」と言います。

また、「多様な経験ができる」などとポジティブに評価する向きもありますが、はっきり言って「定年まで広く半端な経験をして終わり」です。

仕事は能力を発揮すべき場であって、経験や育成の場ではないのです。特に世の中に多大な影響を及ぼす公務員は。

 

みなさんが行政担当者と接したとき、やたら歯切れが悪かったりトンチンカンなことを言っていたりしたら、それは素人行政担当者です。なおたくさんいます。

 

こんな状況では、まともな政策を立案することはできず、日本の問題はいつまで経っても解決しないでしょう。